2016年10月17日

新しい仕事

私は7月から中国で仕事をしている。

明確にやりたいことがあるわけでも、中国に拘りがあるわけでもない。
それしかできないから、それができるから、やっている。

当然だが、出来ることしかできない。
当然だが、飯を食わなければ死ぬ。
だから選択肢が少ないと思うか、それとも、条件はそれだけだから選択肢が多いと思うか。
そんなことは勝手に考えればいい。

なるようにしかならない。
それも当然だが、抗うことが必要だ。
それでも、なるようにしかならない。
綿密な計画と同時に、不可抗力を受け入れる心構えも必要だ。
それは諦めであるが、思い切って実行するきっかけでもある。
運命は避けられないが、それを利用してやればいいのだ。

話が反れた。仕事の話をしよう。

端的に言うと、私はモノづくりの世界から外れた。
モノづくりは趣味だ。仕事にする気は無い。
そうした瞬間に、世の中にはずいぶんとたくさん(モノづくり以外の)仕事があるのだなと驚いた。
これはモノづくりから外れなければ見えなかった。

仮に、私がトヨタを超える自動車を作れたとして、そんなものは売れない。
なぜなら、安全保障が無い、保険に入れない、交換部品を供給できない、補給や整備のインフラが無い、中古屋に売れない。
そういったものを全部ひっくるめて自動車なのだ。
だから、車を作ることは車屋にとってほんの一部でしかない。
それが見えていなければ車屋にはなれない。

思えばジュエリーも同じだった。
ジュエリーは人を喜ばせるもの。
それなのに、CADとかデザインとか宝石とか材料とか製造しか見ていなかった。
それでは、デザイナーにも宝石屋にもなれないのだ。
以前、本気でプレゼントを選んだとき、ジュエリーに対しての見方が大きく変わったのを覚えている。

 

次の職業は、まだ明確に決まっていない。
決めるときは、それを死ぬまで続けたい。
続けられることがプロであると思う。
仕事や生活や価値観について、ずいぶんと変わったし、まだまだ変わる。
続けられる軸、それ以外は変え続ける。

2年、中国で仕事をする。
その後、一生続ける職業に就けるように、今はあがくときだ。

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